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| 日経産業新聞 |
2003/09/02 |
日本経済新聞社 |
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自分の市場価値はどのくらい--。コンサルティング会社や人材紹介会社が提供する診断サービスで、自分の適正年収を知ろうという人も多いようだ。こうした適正年収は、個々のスキルの積み重ね。転職を考える際の判断材料にもなるが、自分に不足するスキルを知るためにも使える。自分の弱点を認識して、今後の能力向上に役立ててはどうだろう。
判定「もらい過ぎ」
電機メーカー課長Aさん(43)
年収査定 696万円
現状年収 850万円
評価 パソコン活用やプレゼンテーション力など日常業務力は十分。将来設計や能力向上意識に欠ける
ウェブ作成関連プロジェクトを着実にこなすAさん。自分の仕事には自信があっただけに、年収査定は予想外だった。
「適正年収を調べると、6-7割の人が現状よりも下がります」。コンサルティング会社、市場価値測定研究所(東京・目黒)の藤田聰社長は明かす。もらい過ぎた差額分だけ、スキルが不足しているともいえる。
査定には「パーソナルビジョン策定力」「異文化適応力」「情報収集力」など、10項目以上で構成する260問の選択式テストを使う。これを点数化して、職種や年齢などごとに平均値と比較、個別面談を加味して算出する。料金は個人の場合で3万円など。
「Aさんのような結果は、“就社意識”が強い人に多い。だが、人材の流動化が進む時代では生き残っていけない」(藤田社長)。そこで、1年後や5年後の目標、そこに至る具体的な手段などを書き込んだシートを作ると良いという。
語学学習や資格取得はだれもが目を向ける。だが本当に必要なのは自分の将来像を明確に描く力だという。これがないと、せっかく資格を無駄にしてしまうのだ。
手軽にウェブ診断
金融系プログラマーBさん(26)
年収査定 400万-420万円
現状年収 420万円
評価 さらに市場価値を高めるには、銀行実務の知識を持つことも大切
転職を考えていたBさんが利用したのは、人材紹介会社のウェブサイト。コンサルタントに依頼するよりも手軽だからだ。だが、結果をみたBさんは、いったん転職を延期。アドバイスを参考に「銀行業務検定」などの勉強を始めた。
リクルートエイブリック(東京・千代田)のサイトでは、職歴や具体的な仕事の経験、保有する資格などを入力すると、3-4日でメール結果が送られてくる。年収だけでなく、現在の仕事内容の評価や今後の啓発ポイントもわかる。
インテリジェンスもサイト上で「無料年収査定」を実施。結果は一円単位。だが、数字ではなく「現状との差がどこにあるのかを考える」(曽我尚マーケティング部マネジャー)ことに意味がある。
人材紹介会社のサイトでは業界別に「どのような人材のニーズが高いのか」もつかめる。自分と照らし合わせれば、足りないスキルがみえる。もちろん年収査定が高く出た場合は、自分を高く評価してくれる転職先を探し、キャリアアップする道も選べる。
「人材価値の“相場観”を身に付ける人とそうでない人では、スキル向上への取り組みに大きな差が出る」(リクルートエイブリックの平野裕之キャリアプロモーション事業部グループマネージャー)。転職を意識するかどうかは別に、一度、自分の実力を認識してもよさそうだ。(西岡貴司)
無料で市場価値を測定できるウェブサイト
◆リクルートエイブリック
(http://www.ablic.net/satei/)
職歴や年数、保有資格などを入力すると、3、4日以内にeメールで職歴の評価や、おすすめのキャリアプラン、転職した場合の年収見込みなどを返信
◆インテリジェンス
(http://inte.co.jp/tenshoku/)
職歴や年数、保有資格などを入力すると、1-2週間で適正年収などの査定結果と転職ガイドを郵送
◆キャプラン
(http://www.c-plaza.co.jp/syoukai.html)
職種別のスキルや行動特性などをチェックできる。職種・業種別の年収相場表も掲載
◆市場価値測定研究所
(http://bpbj.net/index.html)
80項目の選択式の質問に答えると、その場で市場価値を点数で表示
社員を分析 企業も活用
市場価値の査定は、企業にとっても有効なツールだ。伊藤忠商事系の人材紹介会社、キャプラン(東京・港)が提供する「市場価値測定テスト」は企業向け。「適正年収が現状を大幅に下回れば、社員に危機感を持たせられる」(近藤文博・戦略事業本部長)という。
個人の行動パターンを診断するテストも用意。ある社員が管理職に昇格する時に「競争には強いが融和性は低い」という結果が出た場合、「部下をまとめる気配りを意識しよう」といった助言ができる。
語学や専門知識を磨く研修だけでなく、組織力向上のために社員の自己分析を促すテストの採用例も増えているという。 |
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